SEO Basics
SEOの基本
検索エンジン最適化(SEO)について基本的なことを整理してみます。記事を投稿する際や原稿の作成時に参考にしてみてください。
≫ 検索エンジンの仕組み
検索エンジンについて公表されているのは、仕組みというより「サイトをどう作るべきか」という点です。
・Google ウェブマスター向け公式ブログ
・ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)
そのため仕組みについては推測になりますが、およそ下記のような処理が日々繰り返されています。
1. ページを読み込む
2. ページの内容を評価する
3. リンク先との関連性を評価する
「1」は多少のコードが書ければ誰でもできますが、「2」と「3」の「評価する」という部分が検索エンジンの肝になります。
そのため、その詳細が公開されることはないと思いますが、下記のような情報からおよその仕様や変化は見えてくるようです。
・「日本語検索の品質向上にむけて」のような公式のアナウンス
・検索エンジンの順位の変化など結果から推測できること
・「こういうページは望ましくない」など内部エンジニアからのリークなど
≫ SEOの前に考えること
一般にイメージされるSEOというと、上記のように日々検索エンジンの仕組みを推測して、検索結果上位を目指すというものだと思います。専門の業者へ依頼し、常時サイトの修正を行うため運用コストもかなり大きくなります。
一方でガイドラインにも書かれているように検索エンジンは行きすぎた施策を嫌います。本来のページの価値や順位を歪め、結果的にそれが検索エンジンそのものの評価を下げるからです。そうしたサイトへはペナルティーもあると言われています。
Googleのガイドラインにも下記のような方針が書かれています。
[ 基本方針 ]
・検索エンジンではなく、ユーザーの利便性を最優先に考慮してページを作成する。
・ユーザーをだますようなことをしない。
・検索エンジンでの掲載位置を上げるための不正行為をしない。
・ランクを競っているサイトや Google 社員に対して自分が行った対策を説明するときに、やましい点がないかどうかが判断の目安です。その他にも、ユーザーにとって役立つかどうか、検索エンジンがなくても同じことをするかどうか、などのポイントを確認してみてください。
・どうすれば自分のウェブサイトが独自性や、価値、魅力のあるサイトといえるようになるかを考えてみる。
同分野の他のサイトとの差別化を図ります。
要は「検索エンジンではなく、閲覧者を見る」ということ。
検索エンジンも今はGoogleという一つの企業によるものですが、勝手な基準でサイトを評価している訳ではないと思います。
むしろ利用者にとって何が有益かを日々試行錯誤しているはずです。
そのため検索エンジンと同じように利用者を見てページを作ることが、結果的にSEOになると考えます。
またページ内容と同じくらい重要になるのが「リンクされる」ことです。
リンクには「リンク先への投票」という意味があり、大まかに言うとリンクされればされるほどそのページの価値は上がります。
ただこの点について、ある程度の働きかけは可能だと思いますが、自ら対応できるものではありません。
大量のサイトを自作してリンクさせたり、ニュースリリースなどの有料サービスからリンクを貼るとペナルティーを受ける可能性もあります。そのため外部リンクはとても重要ですが、考える順番としては後回しとした方がよいと思います。
外部からのリンクについては、関連会社のサイトや商店街のサイトにリンクを依頼したり、自らのSNSからリンクするような形が無難です。初めてサイトを制作するという場合も、早い段階でSNSをスタートし、事前に外部とのつながりを作っておくこともおすすめします。
≫ サイト内でのSEO
実際にサイト内でできるSEOをまとめてみます。
施策は主にページの「構造」と「内容」の二つに分けて考えます。
「構造」はページの配置や文法などを正しく作るというものです。どちらかと言うと他のサイトと同じスタートラインに立つイメージですが、これができていないと正しく評価されない可能性もあります。モバイル(レスポンシブ)対応やページの読み込み速度を上げるというのもこれに含まれます。長谷川のようなサイト制作側の重要な仕事です。
また「内容」というのはページの中で使う「言葉」です。商品やサービスをいかに言葉としてまとめ、日々伝えていくかという点。
SEOとしては「構造」よりもこちらの方が重要になってきます。
[ 具体的に行う作業 ]
・検索エンジンが理解できる正しい文法で書く(=構造)
・ページの存在を伝える・見つけてもらう(=構造)
・人にとって価値ある内容にする(=内容)
≫ 検索エンジンが理解できる正しい文法
ウェブサイトはHTMLという言語で書かれ、決められた文法があります。
正しく記述することで検索エンジンにも伝わりやすくなります。
基本的にこの点は制作側に任せる形になりますが、記事投稿を担当される方にも一定の知識を持ってもらう方が良いかもしれません。
例えば「ページタイトル(titleタグ)」と「文中の見出し(h2タグなど)」が特に重要です。どこにどう書けばこれらに該当するかを確認してみて下さい。
≫ 検索エンジンに存在を伝える
単にサイトを作成しサーバへアップするだけでは検索エンジンもそのページの存在を認識できません。
検索エンジンへ知らせる必要があります。方法は主にこの2つです。
・既に検索エンジンが存在を知っているページからリンクされること
・Google Console へ「サイトマップデータ(sitemap.xml)」を登録し日々更新すること
自らのサイトが既に検索結果に表示されていれば、サイト内で正しくリンクを貼るだけで検索エンジンは見つけてくれます。
TwitterなどSNSにURLを記載するという方法もあります。
もう一つの「サイトマップデータ」というのは、サイト内の全ページ一覧表です。検索エンジンにページの存在を伝える最も有効な手段です。ただ記事の投稿の度に手作業で作るのは大変なので自動化を考えます。WordPressの場合はプラグインを入れると簡単に実現できます。
≫ 価値ある内容にする
これはページに記述する「言葉選び」です。
いろいろなアプローチがあると思いますが、いくつか書いてみます。
検索エンジンはページの価値を必ず数値化して評価するはずです。
推測になりますが、おそらく頻繁に検索されているキーワードや、その時期の旬の言葉、新しい記事の中でよく使われている言葉など、インターネット全体から「今、人々が何を考えているか」を読み取り、評価基準を決定していると想像できます。要はネット上にある言葉の数や組み合わせを見ています。時期や地域などで常に変化するはずです。
そのため原稿作成時には、まず伝えたい人にきちんと伝わる文章を書き、その上で選んだ言葉がどのように数値化されるかを再検討します。例えば、一度考えたタイトルや文章に「いつどこで誰が何をどのように(5W1H)」という情報を少し加えるだけでも、ネット上で使われている言葉に近づけられそうです。
また数値化できるものとして、1ページ内の文章量(=文字数)もあるようです。文章が長ければ、それだけ言葉も増え評価しやすくなります。
もちろん同じ文章が繰り返されていたり、重要なキーワードが連呼されているとペナルティーもあると思いますが、目の前の人に詳しく説明するつもりで言葉を並べていけば、利用者にとってもページの価値は上がります。結果、検索エンジンにとっても評価の対象になっていくと思います。
ただウェブサイトでの長い文章は読まれにくくもなりますので、構造を意識して見出しを適切につけるなどの工夫が必要です。
原稿作成時の言葉選びには一つ簡単な方法があります。
Googleの検索画面から関連するキーワードで検索すると、結果ページの下の方に「関連する検索キーワード」が表示されます。
そこにあるワードを文面に加えられないかを考えてみてください。
少し小手先のようですが、閲覧者が頻繁に使う言葉を調べることは閲覧者のためでもあります。